【d!】心まで、透明化してよ (ページ38)

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38話※ ページ38

「ｯ……何故？」

zm「俺、Aをいじめてきたし頭は悪い」
zm「軍にいらんと思うねん」

zm「…やけど軍はやめられへんやろ？…やから」
zm「死んだ方が、ええかなって」
zm「もう、…全部ぐちゃぐちゃ」

Aは、やっと俺を見た。
信じられないと言いたげに、目を見開いて

そして服に隠してあった拳銃を
片腕とは思えへん早さで奪い

投げ捨てた

zm「ｯ…なんで気づいたん」
「…一応、同期だったから」

「やめて」

震えたAの声
嫌だ、やめて、と連呼

自分がナイフで刺された時は
泣くしかしなかったのになんで、や

「嫌だ。貴方が死ぬ理由なんて、ない」
zm「…でも、お前を傷つけてきたし、」
「いいの！、私はいいから」

「嫌われてもいいから」

「だから、」

「しな、ないで、くださ、い」

zm「…」

鼻をすする音が響く。彼女の
涙が俺の腹を湿らせる

なんで、泣いてるんだろ

なんで、死んで欲しくないんやろ

なんで、こんに優しいんやろ

zm「…ごめん」
「…無能は、好きなだけ傷つけて結構です。だけと、貴方は、必要です。無くてはならない存在」

「…無能が理由で、死ぬなんてやめてください」

zm「…」

無能、やないのに

───
監視室

rbr「…」

まさかAが泣くとは思わなかった
彼女は、ゾムが部屋からいなくなっても
嗚咽を続けて、今にも倒れてしまいそう

俺らに対して、あんさんは優しすぎるんや

こういう時は、怒って恨んで、
二度と会いたくない。なんて言うべきなのに

なんで、いっつも

rbr「俺らのことしか考えてないん」

？『ロボロさん。休憩しましょう。私が残りしとくので』

rbr「ｯ…」

半年前の、好きだった女の声が響いた
振り返っても、誰もいなくて

…

rbr「いや、ちゃう。今は、思い出にふける時やない」

rbr「…情報を漏らしたやつの捜索や」
rbr「…それが俺に出来る最大限の償い」

ロボロは、その日からその時まで
監視室で幹部のありとあやゆる
行動を監視しだした。

監視カメラがないところだってあるのに